松山市がん対策推進条例制定に向けた専門部会で、
広島県がん対策課の事業並びに
予算をはじめとした概要について行政視察をしました。
がん対策課・・・正規9名、非常勤3名
【主な事業】
①がん対策推進計画の進行管理
②がん検診の受診率の向上、精度管理の強化
③がん診療連携拠点病院の充実強化
④緩和ケアの推進
⑤がん患者支援の推進
⑥がん登録の推進
⑦たばこ対策(平成27年~)
⑧広島県がん高精度放射線治療センター
がん対策課の年間予算は、
平成22年度で約6億円、多い年では18億円予算化。
【広島県がん対策推進計画(第2次)H25~29年度】
「隙間のない総合対策」を進める・・・6つの柱
①がん予防
②がん検診
③がん医療
④緩和ケア
⑤情報提供・相談支援
⑥がん登録
たばこ対策・・・受動喫煙が原因の死者が年間15000人を超える
受動喫煙対策として、がん対策推進条例。
義務付けはあるが、罰則規定はない
兵庫県と神奈川県(罰則規定はあり・・・事例はない)
面積基準・・・見た目ではわからない。
肝炎対策・・・西日本は肝炎患者が多い
肝炎ウィルス検査→医療費助成を実施(薬務課)
がん検診・・・早期発見し早期治療を目指す
早期発見がんと進行後発見がんの5年相対生存率は大きく異なる
がん細胞が1cmになるまで15年かかるが、1cmが2cmになるには2年かからない。
広島県 がん検診受診率目標は50%以上だが、概ね40%。
広島県内市町の受診率も低く、意識対策も必要
無関心期→関心期→準備期→検診受診
意識段階に応じた効果的な取り組む。
5がん綴りの受診券の配布や、
ソーシャルマーケティングを活用した再勧奨を実施。
協会けんぽと連携した被扶養者への受診勧奨は、
これまで手の届かなかった方への案内につながる。
個別受診勧奨について効果を検証すると、
対象の受診率が4%から8%に倍増。
かかりつけ医やサポート薬剤師の勧奨も効果的であった。
【Teamがん対策ひろしま】
登録企業制度で、社内向けと社外向けにメニューを作成。
働く世代のがんにかかる現状を調査すると、
依願退職が30%、解雇は4%ある
がんになった従業員の就労支援に関して、
経営者の意識調査では、約3割は高いが5割はどちらでもない。
改めて感じたことは、
①生活習慣改善と定期的ながん検診の2段構えが必要。
②働く世代のがん治療は、経営者の意識と働き続けられる環境作りが必要。
③情報の共有、相談体制の充実など安心できる環境整備も必要。
いずれにしても、データを保持する県との連携を図りながら、
地域の実情に沿った効果的な事業を展開する必要があると考える。